空冷ビートルを所有したとして、その年間維持費はどれくらいだろうか。
いま自分が所有しているビートルは、自分の名義になってから18年くらい経つ。
メンテナンスは基本的に、個人でやっているVWスペシャルショップに依頼している。
メンテナンスと言っても、車検時にざっと見てもらって気になる箇所をあげてもらい、予算に合わせてメンテナンスしてもらうといったスタイルだ。
以前は自分でオイル交換等もやっていたが、いまはほとんど自分ではやらない。洗車やオイルの残量チェック、タイヤの空気圧を見る程度。
その車検にかかる費用はと言うと、車検時のメンテナンス整備(消耗パーツ代等含む)や重量税、自賠責保険、車検代行費などを含めても、特に大きなパーツ交換がなければ13-14万円ほどで済んでいる。
これは現代の国産車の車検代と比べてもさほど差はないだろう。
あとは、自動車税(1200ccなので39,600円)や任意保険(年間2万円程度)、駐車場(月12,000円)などが別途掛かる。
当然、走行距離に応じてガソリン代も掛かるが、燃費はさほど悪いといったイメージはない。
これらを合わせても、空冷ビートルの維持費は、年間で26万円程度。月にすると22,000円ほどだ。
駐車場代が掛からないという人であれば、月10,000円+ガソリン代ということになる。
空冷ビートルは旧いので故障も多いだろうから、修理代が掛かるのでは?
そう思うかもしれないが、いま乗っているビートルは、ヘッドライトが点かなくなってスイッチを交換したとか、電圧が下がってセルが回りづらくなったので、ハーネスの取り回しを変えたとか。
その他は、消耗に伴うバッテリー交換、タイヤ交換、セルモーターの交換程度で、何十万も掛かったというものはない。
その前に乗っていた60年代のカルマンギアでも、維持費は同じようなものだった。
自分がお世話になっているショップが、とても良心的だということもあるだろうが、そういった良いショップ(全国空冷VWショップリスト参照)を見つけることさえできれば、旧い空冷ワーゲンと言えど維持費はそう恐れるほどではないだろう。
ただ、新しくクルマを手に入れたばかりのときは、以前のオーナーがどういった使い方をしていたか、メンテをしていたショップがどういったメンテをしていたか、乗っていなかった期間がどれくらいあったかなど、そういった点を考慮して、信頼おけるVWスペシャルショップで基本的な部分(走る・曲がる・止まる)を中心に一度しっかりと見てもらうのは重要だろう。
それ以外の部分(ボディのヤレや気になる内装パーツなど)は、維持しながらゆっくりと自分好みに仕上げていけばいい。
幸いなことに空冷ワーゲンのパーツは比較的安価だし、FLAT4(ショップ)のおかげでパーツも十分に手に入る。
このように、空冷ワーゲンは旧車と言えど、維持するのはそう難しいものではないということが、わかってもらえたのではないだろうか。